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しゅごしゅぎの

ペン回しをうまく見せたいのなら、チャージガトリングをやめなさい

どうもEhvenです。この記事はPen Spinning Memorandumのために書きました。今年もやってくれてありがとうございます!! 去年の記事はこちら。

 

syugosyugi.hateblo.jp

 

今見ると長すぎる。まあ編集について俺の持ってる全部を書いたつもりなので仕方ないね。今年はもうちょっと短くしたいと思います。フラグか?

 

さて、今回書くのはフリースタイル論(以下、FS論)です。なんと初心者向けです!!

 

 

私自身は御存知の通りFSを撮るなんてことはめっきりしてないんですが、ありがたいことに定期的に審査してくれと声をかけてもらえるのでよく審査をしています。だから詳しい! とは言いませんが、審査基準に基づいて点数をつけるタイプのものはES時代からちょこちょこやってるんで、もしかすると何気に日本で一番経験豊富かもしれませんね。ほんとに?

ちなみにNPFでも審査員やります。よろしくな!

 

余談ですし、あんまり書くと審査論的なものになってしまうので短くしますが、審査基準をきっちり制定した大会(この前のWTとか)でも結局は”うまいペン回し”が上位に来る現状があると思います。もっと言ってしまえば、うまいペン回しをしている方に高い得点がつくように審査を行っている審査員はかなりいると思います。

要するに、今の審査基準では結局ペン回しの評価の本質を正しく捉えきれていないと思うのです。だから自分が「うまいな~」と思った方を、審査基準から外れない程度に理由付けして高めにつける。これが今のペン回しのスタンダードな審査になっていると思います。

 

こう書くと批判的に見えますが、個人的には全く悪くないと思います。むしろ大賛成って感じ。これからも審査基準の精査は世界を通して行われていくと思いますが、やっぱり拾いきれないところは出てくると思うので。審査基準によってある程度の方向性を示しつつ、あとは審査員の感性によって優劣を決する、というのは、現行においては最適解かはともかく納得解なんじゃないかなと思います。

また、厳密な審査基準がない以上、CVに出たいならばうまいペン回しをすることが大会以上に重要になってきます。もちろんCVごとのコンセプト等はあるだろうからそれに沿うのは大前提だけどね。

ここまで完全にこぼれ話。

 

 

FSをうまく見せる方法

じゃあうまいペン回しってなんなの??? それな!!!!!!!!

パッと見て「こいつうまっ」となるFSは以下の3つの要素に優れています。

 

  1. 完成度が高い(肘や腕のブレなさ、円軌道の美しさ、詰まりがないか、キレ等)
  2. 驚きがある(新技や新コンボなどの新規性、奇抜さ、初見で見切りにくいような複雑な動き)
  3. 密度が高い(無駄な技・つなぎ技が少なく、驚きの時間が長い)

 

1の完成度は言わずもがな。これが高い人はもう何してもうまいんで仕方ない。というか完成度高い人は大体他も全部うまい。軽いペンや鉛筆をきちんと考えながら回していると付きやすい力だと思いますが、すぐに身につけるのは厳しい。

さて、他2つはFSの構成部分なので今日から磨くことができるわけですが、実は2と3は密接にリンクしています。3の密度を上げることで2の驚き度も増すことができるのです! 

 

 

俺が大好きな言葉「密度」が今回も出てきましたね。

FSにおける密度とは、「FS全体の時間に対する驚き部分・面白い部分の時間」と言い換えられると思います。もっと簡単に言うと、誰でもできるどうでも良い技やありふれたコンボが少なければ少ないほど密度は高くなります。

賢い皆様ならそろそろお気づきでしょうか。そう、

 

 

チャージガトリングは、FSの密度を下げるだけの最悪な技なのです!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

ハァハァハァ……

もうね、分かっちゃうんですよ。「あー2-パスした、ガトリング来るなー」みたいなのが。(チャージガトリングは 12フェイクトソニックリバース⇒FLリバース、のことです)

もっと言うとその先の2バクアラとかNeoSA233まで見える時ある。これ一番ダメです。昔ならともかく、もはや普通のネオサでは誰も驚かなくなってきている。

もしその前にどんなに難しいことしててもダメ。チャージガトリングしてる間に見てる側の脳の処理が間に合ってしまうというか。もっとそこで畳み掛けて、見てる側が「今のなんだったんだ!?」となっている間に〆ちゃうべきなんですよ。

 

チャージガトリングは簡単な割に、出し終わるまでにそこそこ時間がかかる技です。その上出し終えた後の選択肢もそんなに多くない。どんなややこしいコンボの途中に入れられても見切られます。せっかくそこまで面白いことしてても、一気に密度が薄まってしまいます。これは非常にもったいない!!

せめてチャージせずFLリバだけにするとか、リバースにせず親指から手の甲に流すとか、そもそも安易なパスは使わないとか、そういったものの積み重ねで密度が上がり、見せ場ができ、驚きに繋がっていくわけです。

それが観る者の印象をグッと引き上げるわけです。

 

 

今回は最たる例としてチャージガトリングを挙げましたが、いくらでもこういう技はあります。(俺は時間対効果が悪い技って言ってる)

さっき言ったNeoSA233も何も考えず入れたらそうなってしまいますし、3ソニひね⇒122なんかもうまくやらないと怪しくなってくる。ただの二軸連打も完成度高くないと正直きついと思う時ありますね。俺の大好きなシャフィーボもここに入ってしまう……悲しい。awawaさんくらい速くて完成度高くないと魅せられるものにならない。

まあそれはある意味強みにできることもあって、例えばシャフィーボだったら2バク⇒3バク…と来たあたりで見てる人にシャフィーボを匂わせられるわけです。これを例えば4マルチプルバックから5で〆るとか、4ネオSAバックで親指に戻すとか、エアスピしてみるとかすることで、予想を裏切ることができます。

この予想を裏切るってのはめちゃめちゃ大事で、すべてのエンターテイメントの基本だとすら思ってます。ペン回しもジャグリングもお笑いもそう。見る側の予想内のことしても驚きなんて生まれるわけないからね。ガンガン裏切りましょう。

 

 

密度を上げるには

では具体的な密度の上げ方です。要らんとこを削れ……これだけだとあんまりだし、実際めっちゃきついので一応知っている限りのことを書いておきます。

  • まずチャージガトリングなど、安直かつ時間のかかる技が入っているかチェックして削るか置き換える
  • そのまま使うなら始点か終点をいじって使う
  • 具体的には「≫」で繋ぐ

がいいんじゃないかなと。丸々そのままありふれたコンボを使わず、≫でキャンセルして他の技に繋ぐならそこまで密度は落ちません。うまくやれば手垢の付いた技だけでも視覚的に面白い流れが生みだせます。

本気で詰めるつもりならソニックやパスといった基本パーツから疑ってください。ここ別技で渡そうとかスリップト挟もうとかピボット入るじゃんとか。もちろんやりすぎて却って本来の見せ場の密度が薄まっては本末転倒なのでそこは考えて。このレベルのことを考えてる人なら大丈夫だと思いますが!

 

 

最後にお手本として密度ヤバFSで最初に思い浮かんだJapEn4thのkUzuさんを貼っときます。

今見ても細部まで気を遣ってギッチギチに詰め込んであるなーという印象ですね。リンク先にオーダー(正確性は知らん)もあるけど、やっぱ「おっ」となるところには≫が効果的に使われてるなと。

⇒で繋がれてるところもピボット含みのパス、もしくは元々ややこしい軸移動が絡んでる技がほとんどなので常に複雑に見える。〆も一瞬エアスピ入ってすぐさま122。これなら122というスタンダードな技でも映える。

もちろん完成度も高いのですぐに真似するってのは厳しいですが、俺の言う密度高いってのはこんな感じです。

 

 

おわりに

そんな感じで雑ですがFS論でした。すぐには実践できなくても、そういった意識を持って回すだけでだいぶ変わってくると思います。自分だけでなく、人の回しを見るときも密度に気を払って見てみると楽しいかもしれません。逆に気になって楽しめなくなるときも出てくるかもだが

もちろん、完成度が高い人ならチャージガトリングだけでも美しく見せることは可能です。でもそこまで行く人は稀稀の稀。普通の人はオーダーレベルで見直したほうがいい。

チャジガトやめろは結構前から言ってたんですが、射手座が賛同してくれたので間違いないと思います。

ところで最近のWTなんか見てるとFS時間は一時期より短くなってきてる傾向がある? 気がする。

密度を維持しつつFS時間を長くするのはめっちゃきついので、海外勢がそれに気づいてきてるのかなーとか。まあ長い人は平気で25秒とか回してるからわかんないけど。てなところでおしまい。

 

 

おまけ

【〆8/20】IG-UNITE CV(仮称) 公募枠募集 - JEB: JapEn Board

締め切りが9/10に延びました!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

全然言えませんが伝説級のめっちゃ良い激アツメンバーを揃えてますんで皆さんも激アツ回しで加担しましょう。

でっかい花火、打ち上げようぜ!!!よろしくな!!!!!!!!!!